第106回ワークショップ

統一テーマ・ワークショップ(第1回目)『エネルギー教育を考える』討論会

  とき:2月16日(日)13:00〜17:00

  ところ:京エコロジーセンター(京阪電車「藤森駅」下車西へ徒歩5分)

  ファシリテーター:塩川哲雄(大阪府立北千里高等学校)、本庄 眞 (香芝市立真美が丘東小学校)、
                           天野雅夫(甲南病院看護専門学校)

 「原子力発電は本当に安全なのだろうか?」「エネルギーを大量に使い続けるとどうなるのだろうか」「今、風力発電、太陽発電、小水力発電などの自然エネルギー発電はどの程度進んでいるだろうか?」「売電のシステムはどうなっているだろうか。発電コストはどのように決められるのだろうか?」「企業の取り組みはどの程度進んでいるだろうか?」「スローライフ、スローフードなどが叫ばれているが、ライフスタイルをどのように構築すればいいだろうか?」「学校や地域、家庭でのエネルギー教育をどのように進めていけばいいだろうか?」「エネルギー教育を『総合的な学習』にどのように生かしていけばいいだろうか?」「昔のエネルギー使用を調べてみたい」「自然エネルギーのことを関西地域で取り組んでいる施設等を実際に見てみたい」‥などエネルギーに関わる環境教育への重要性と期待が増しています。持続可能な社会を築いていくためには、エネルギー教育は避けて通れない緊急の課題でもあります。ワークショップではエネルギー教育を考える視点を討論し、KJ法を使ってまとめました。
 このワークショップは『エネルギーを考える統一テーマ・ワークショップ』として4回にわたって開催されます。第1回目は、参加者と共に、エネルギー教育の骨組みと方向性をさぐる討論会を行ないました。次回の第108回ワークショップでは、このKJ法の結果も踏まえて、さらに討論を重ね、エネルギーとは何か、エネルギー問題の構造やエネルギー教育のあり方について議論する予定です。

 
KJ法をおこなうための討論会。写真右は館内の図書館

 
京エコロジーセンターの屋上には、太陽電池発電や
天水利用のための実験施設が設置されている。


討論によって得られた情報はカードに記録され、KJ法A型図式化によって整理されました。

 カードは大きく分けて、エネルギー教育の内容、関西支部の役割、学校制度、市民生活、企業活動、行政の働き、そして市民発電や自然発電に整理されました。エネルギー教育の内容としては、「エネルギー教育とは何か?エネルギー教育の内容は幅が広いため、どのようなことを教えるのか?」という疑問がありました。それに加えて、知識と実践の繋がり、発達段階を考えたプログラムの必要性、文系と理系の区別の弊害などが挙げられました。また、学校教育においてエネルギー教育はあまり浸透していないということも問題になりました。そして、これまで市民にとってエネルギー供給ということは、それが滞らない限りにおいて、あまり意識されない問題であり、おおむね企業や行政などの専門家がそれを行ってきました。しかし現在、エネルギー問題は市民生活にも大きく関わる問題となっており、こうした社会的な必要性から、エネルギー教育が必要となり、また、それに加えてエネルギー教育によって、市民発電や自然エネルギーの利用、エコマネー(地域通貨)の活用、自家発電によって得られた電力の売電などが促進され、さらにこうした実践が引き金となって、省エネも広がるだろう。さらに、エネルギー教育によって、これまで専門家が進めてきたエネルギーの供給にも、市民が関わる可能性が生まれてくるのではないか、という理解が得られました。

エコメイル71号pp.2-3より引用


統一テーマワークショップ・今後の予定

第109回ワークショップ『エネルギーを考える(第3回目)』エクスカーション

  とき:4月26日(土) ところ:青山ウインドファーム他
  ファシリテーター:本庄 眞
  参加費:1,000円

第110回ワークショップ『エネルギーを考える(第4回目)』ミニ・シンポジウム

  とき:6月28日(土) ところ:未定
  ファシリテーター:塩川哲雄、原田智代、石川聡子、本庄 眞 他
  参加費:500円


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